深宇宙を目指して

深宇宙を目指して

最近は夜がすっかり寒くなってきて、私の大好きな鍋が本領発揮できる季節になってきたので、寒いうちにいっぱい食べたいなと思っています。こんにちは。鈴木研究室修士2年の遠藤です。本日は、「深宇宙を目指して」とタイトルにある通り、私が新領域で行っている深宇宙(月および月より遠い天体)に関わる活動についてお話ししようと思います。

みなさんは、新領域創成科学研究科が設置している「深宇宙探査学教育プログラム(DESP)」をご存知でしょうか。DESPとは、2018年から設置されている、新領域が運用する教育プログラムの一つで、私も参加させていただいています。深宇宙探査に関して、理学と工学の両面から基礎から応用までを総合的に学ぶことができるプログラムとなっていて、様々な分野が複合して成り立っている新領域ならではのものではないかと思います。このプログラムには任意のタイミングで参加・修了ができ、所定の単位を取ることができれば修了証も貰えますので、興味のある方はぜひ参加してみてはいかがでしょうか。

DESPの企画で8月に新宇宙探査シンポジウムが開催されました。第一部では、宇宙に関連する新領域の教員や修了生が様々なテーマで講演会を、第二部では、公開設計会議として新領域の教員と学生でディスカッションを行い、実は私も第二部のディスカッションに参加させていただきました。教員の方々と議論を交わすのは緊張もありましたが、学生の自分の話でも真剣に聞いて対等に意見をくださり、とても有意義な時間を過ごすことができました。議論のテーマは、新領域がある柏キャンパスから超小型人工衛星を打ち上げようといったもので、新領域が所有するアンテナが送受信する相手として新領域の人工衛星を作成したいといった狙いがあります。今回は簡単な設計会議だけでしたが、いつか本当に新領域の人工衛星が打ち上がる日を思うと楽しみです。

そして、私が行っている研究も深宇宙に関わるものとなっています。去年、NASAの火星ヘリコプタが火星大気を飛行したことが話題となり、火星航空機による火星探査が現実味を帯びてきています。そこで私は、軽量かつ収納性が高い火星航空機(特に火星ドローン)の実現に向け、浮き輪のように収納状態から空気圧で展開される「インフレータブル構造」と呼ばれる構造体を火星航空機の回転翼として利用できないかといった研究を行っています。インフレータブル構造を利用した火星飛行機の翼は過去にも研究されてきましたが、火星ドローンのプロペラのような回転翼に利用された研究例はほとんどないため、どのようなデータが取得できるかを毎回楽しみにしながら研究を進めています。

近年では、深宇宙を目指して様々な探査計画が目まぐるしく行われています。こういった新宇宙探査に、教育プログラムや研究活動を通して私たち学生も関わっていくことができるのはありがたいことですね。

先端エネルギー工学専攻HPの管理者

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