受賞いろいろ

受賞いろいろ

今年度も残すところ1ヶ月。この1年も色々な受賞がありました。主なものは,

10月には,小野靖教授が米国物理学会(American Physical Society; APS)からフェローの称号が授与されました。小野靖教授はプラズマ物理学部門(Division of Plasma Physics; DPP)の推薦を受け、米国物理学会協議会により選出されました。受賞理由は“For novel contributions to the international research of plasma merging, magnetic reconnection and self-organization, and especially for investigation of the detailed mechanisms of ion heating by applying them to hot high beta fusion plasmas.”(国内外にわたるプラズマ合体,磁気リコネクションおよび自己組織化に関する研究への先駆的貢献,特に高温・高ベータ核融合プラズマを用いたイオン加熱の詳細メカニズムの研究)

12月には,田辺博士助教が,第36回プラズマ・核融合学会年会において若手学会発表賞(正会員部門)を受賞しました。題目は,「超解像イオンドップラートモグラフィを用いた高磁場合体・磁気リコネクションのイオン加熱・輸送過程の研究」です。約300チャンネルの光ファイバとマルチスリット型分光器とICCDカメラを組み合わせたイオンドップラー分光システムを構築し,そのトモグラフィー計測によって,高磁場合体トカマク中の磁気リコネクションのプラズマ加熱が,従来のスラブモデルのような局所的な現象でなく,合体トカマク全域にわたるグローバルなイオン加熱現象であることや,トカマクの磁気エネルギーがイオンの運動・熱エネルギーに変換される物理機構を詳細に明らかにしました。

 

2月には,学生の染谷諒君が,電気学会電気学術奨励賞に選ばれました。同君はプラズマ中のイオンの流速ベクトルとイオン温度の1次元分布をわずか2本のガラス管の挿入で計測できる4方向受光型ドップラー分光プローブアレイを開発しました。2本のガラス管内で互いに対抗する位置に設置された光ファイバー対が,同じプラズマ体積のライン光を計測し,そのドップラーシストからイオン流速,ドップラー幅からイオン温度を計測するもので,プラズマへの擾乱の少なさと1次元分布が計測でき,磁気リコネクションが作るアウトフローのイオン流速が理論予測のポロイダルアルベーン速度の半分程度であることを見出しました。写真は,田辺助教のプラズマ・核融合学会年会若手学会発表賞の受賞風景です。

皆さん,しばらくコロナウィルス騒ぎで大変ですが,健康に気を付けて乗り切って下さい!

先端エネルギー工学専攻HPの管理者

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