岡本研の紹介と日本航空宇宙学会奨励賞受賞(赤嶺政仁君)

岡本研の紹介と日本航空宇宙学会奨励賞受賞(赤嶺政仁君)

先端エネルギー工学専攻教員の岡本光司です.普段,ブログ等を書く習慣が無いこともあり,こういう場に何を書こうかと悩んでしまうのですが,やはり他の方々と同様,初回は研究室の紹介をしておいたほうが良いのではと思い,簡単に書いておきたいと思います.
当研究室ではロケットエンジンやジェットエンジン,ガスタービンをターゲットにした熱流体分野を研究対象としています.とはいえ,従来のエンジンそのものというよりは,ちょっと変わったアイデアを導入することによって,より良いエンジンを作りたい,というスタンスです.実は,今年度は昨年度に比べて半数以上の学生が入れ替わったので,気持ちも新たに新年度をスタートしているところです.
先週,駒場キャンパスで開催された日本航空宇宙学会第49期定時社員総会及び年会講演会に出席してきました.ここで,専攻のニュースにも書きましたが,今年3月に博士号を取得した当研究室の赤嶺政仁君が日本航空宇宙学会奨励賞をいただき,その授賞式と記念講演が行われました.この奨励賞は,35歳未満の若手を対象に,学会誌に掲載された論文の中から毎年2~3件程度選ばれるもので,今回は下記の論文が選ばれました.
Masahito Akamine, Koji Okamoto, Susumu Teramoto, Takeo Okunuki, and Seiji Tsutsumi, “Conditional Sampling Analysis of Acoustic Phenomena from a Supersonic Jet Impinging on an Inclined Flat Plate,” Transactions of the Japan Society for Aeronautical and Space Sciences, Vol. 59, No. 5, pp. 287-294, 2016.
この論文では,超音速ジェットが壁に衝突する場合を対象に,そこから発生するジェット騒音を可視化し,さらにその高速度可視化動画を音響的に解析することによって,どの場所からどのように音波が発生しているのかが分かるようになる手法を提案しています.騒音計測というとマイクロフォンを使った計測が一般的ですが,この手法を使うと,どこから騒音が発生しているかが一目瞭然になりますので(下図),騒音低減の方法を考えるのに大いに役立つと期待しています.

この論文に掲載された結果は,全て柏キャンパスの実験棟にある極超音速高エンタルピー風洞で行われた実験で得られたものです.長年苦労して取ってきたデータが評価されたということで,私も指導教員として大変うれしく思いますし,赤嶺君の今後の活躍を願ってやみません.またこれからも色々面白い結果を出していければと願っています.

先端エネルギー工学専攻HPの管理者

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