APET学生見学会(日本ガイシ株式会社 小牧事業所)

APET学生見学会(日本ガイシ株式会社 小牧事業所)

こんにちは。馬場研究室学部4年の山口です。昨年11月、APET(先端電力エネルギー・環境技術教育研究アライアンス)主催の学生見学会に参加しましたので、その内容について報告させていただきます。今回は、愛知県にある日本ガイシ株式会社小牧事業所を訪問し、主にNAS電池と高電圧技術について見学を行いました。

 まずは、NAS電池について電池システムの原理・構造や応用例を教えていただき、続いてNAS電池の実物やその製造工程を見学しました。NAS電池はナトリウム(Na)と硫黄(S)の化学反応によって充放電を行う電池であり、電力系統内での長時間の電力供給に適した装置として、日本のみならず世界各地で導入が進められています。電池の製造工程を見学するのは初めてでしたが、思った以上に工程が多く、広い分野にわたって高い技術が必要とされることを実感しました。また、システムとして導入する際の設置方法について、設置場所や輸送方法などに応じた様々なバリエーションがあると教えていただき、電池そのもの以外にも様々な工夫がちりばめられているということがとても興味深かったです。私の所属する馬場研究室では電力システムに関する研究を行っており、その中で蓄電池などの電力貯蔵装置の利用を想定する場面も多くありますが、見学ではリチウムイオン電池と比較した場合の特性の違いなどについても教えていただき、大変勉強になりました。

 次に、電力技術研究所へ移動し、高電圧の試験設備や碍子(がいし)博物館を見学しました。試験設備についてはそのスケールに圧倒されるとともに、様々な環境を再現することができるということに驚きました。こういった試験が日々の安全・安心を支えてくれているのだと感じました。また、碍子博物館では、日本だけでなく世界の様々ながいしを見学し、技術の発展に伴って様々なものが考えられ、進化してきたという歴史をたどることができました。高電圧分野は普段あまり密接に関わることがないのですが、電力系統を支える重要な技術として、これまで知らなかったことを勉強することができ、貴重な体験になりました。

 最後になりますが、昨今の社会情勢の中で私たちの見学を受け入れていただいた日本ガイシ株式会社様、また見学会を開催していただいたAPET事務局の皆様、学生の引率をしてくださった横山先生、河合先生に感謝を申し上げて、この記事を締めくくりたいと思います。本当にありがとうございました。

先端エネルギー工学専攻HPの管理者

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