小野(亮)研究室の研究紹介

小野(亮)研究室の研究紹介

先端エネルギー工学専攻の小野亮です。初回なので研究室紹介をします。小野(亮)研究室では、プラズマの基礎と応用研究を行っています。先日、我々の論文がJournal of Physics D: Applied PhysicsのHighlights of 2017に選出されました(http://iopscience.iop.org/journal/0022-3727/page/Highlights-of-2017 のLettersのところ)。これは、プラズマを用いて癌の免疫治療ができる可能性をマウスの実験で示したもので、我々はこのようなプラズマ医療の研究に取り組んでいます。プラズマを癌に照射すると、マウスの癌に対する免疫が向上し、照射部位以外の全身の同様の癌に対する抗癌効果(まだそれほど強くありませんが)が長期にわたって維持される、という研究です。研究室見学に来る学生さんで、このプラズマ医療に興味を持って来る人がそれなりにいます。

このような研究を行っていると、ここはバイオ医療が中心の研究室だと思われることがたまにあるのですが、そうではありません。先の論文誌のHighlights of 2016では我々のプラズマの活性種計測のレビューが選出され、Highlights of 2014ではプラズマの活性種計測とシミュレーションの論文2本が選出されました。このように、我々はプラズマの中で起きている反応をレーザー計測したり、それをシミュレーションでモデル化する研究を軸として、加えてプラズマ医療などの応用研究も行っています。バイオっぽい実験設備もありますが、レーザー計測設備も充実しています(下図)。今年度の新修士1年生の研究テーマは、大気圧プラズマと半導体プロセスプラズマの活性種レーザー計測3名、プラズマ医療1名です。新卒論生は、プラズマ医療1名と、プラズマ支援燃焼1名です。色素増感太陽電池の研究は、人が足りずに今年度は中止になってしまいました。大気圧プラズマの計測は、プラズマの水処理にも関係しており、環境応用とも関わりがあります。

先端エネルギー工学専攻HPの管理者

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