対面学会・出張 本格再開!

対面学会・出張 本格再開!

こんにちは、12月になりましたね。
各研究室修士論文・博士論文の追い込みシーズンが近づき、日々忙しくされているところでしょうか。本blogでも対面学会・出張再開報告が各研究室からアップされ、学会シーズンの繁忙期が戻ってきた感覚がありますね。

田辺も今回は出張報告中心に執筆させていただきます。
10~12月にかけて、小野・井・田辺研では、10月にAPS-DPP(米国、Spokane)、11月初頭に共同研究先トカマクエナジー(英国、オックスフォード)への派遣、11月下旬にプラズマ・核融合学会(富山)、翌週から12月初頭にかけて、ICPP(韓国、慶州)が続きました。写真は手ブレ等できれいに撮れていないものも多いですが、雰囲気だけでもということで貼り付けさせていただきます。

APS-DPPは米国物理学会で、コロナ前は世界各国からプラズマ関係者が2000人以上集う、同業界世界最大規模の学会で、前回はオンライン優先のハイブリッド開催でしたが、今回からほぼ現地開催(オンライン参加も可)に復帰しました。米国内は市内・会場内もほぼマスク無しの平時に戻っているようで、まだ国外からの参加者が平時に戻りきっていない分で平時の2000人規模とはいきませんが、ほぼ「平時に戻った」と実感できる学会でした(写真2枚掲載)。
会議中特に目を引いたセッションは「Public-Private Partnerships for Fusion Energy」で、世界各国の核融合ベンチャー企業が大量に出展、「今はこんなに増えたのか…」と驚かされる規模で、トカマク・ヘリカル・ミラー・球状トカマク(ST)・スフェロマック・FRC・Z-pinch・レーザーなど、ほとんどの方式が網羅され、投資額が100億円をこえるベンチャーから多数の講演がありました(核融合ロケット・プラズマスラスタとして応用する企業も出現)。セッションは連日満席で、ソーシャルディスタンスはもう過去のものであるように会場は隣席を全て埋め尽くして満席で立ち見続出の盛況な状況となっていました。以前からFRC方式のTAEは有名でしたが、昨今はCommonwealth Fusion Systems社(MIT系)がいつの間にかTAEを超える投資を集め(2000億円規模)、王道のトカマク方式でもベンチャーが出現してきています。我々の研究室で連携しているトカマクエナジーはまだ予算規模は2社にまだ劣りますが300億円規模に到達し、核融合ベンチャーで世界初の1億度を先行達成したことで業界から大きな注目を集め、ベンチャー核融合への怪訝な見方が主流だった10年前と比較すると、招待講演に選出されたことも含め企業として習熟し、信頼性の高いデータと合わせた実績を重ね、世界のベンチャーに対する見方が変わってきているのが感じられる学会となりました。

3つ目の写真は、トカマクエナジー連携に伴う、学生派遣計画も含めた事前調整・視察の様子です(11月初頭)。田辺も来年から数か月現地長期派遣となりますが、大学の装置と異なり真空装置の限られたポート利用にはいろいろと事前調整が必要なため、段取りその他もろもろの相談を行いました。写真には現地スタッフと話をしている小野先生の様子が写っています。詳しい話は先日小野先生から紹介がありましたのでここでは以上簡単に。

4つ目と5つ目の写真は、再び学会報告に戻りまして、11月下旬にプラズマ・核融合学会、翌週に韓国開催でICPP(International Congress on Plasma Physics)がありました。韓国は同じアジア圏内ということもあり、まだマスク必須の状況での開催でしたが、バンケットの再開がありました。対面学会は発表時間外も、会場内を歩いている時にふと見つけた知り合い・講演者と随時ディスカッションしたり、コロナ中の近況報告をしたり、ポスターセッションも非常に盛況で、このあたりはオンライン学会では難しかった対面の良いところだな…と感じます(ふと通りすがりに面白い発表を見つけることもあり、このあたりはなかなかオンラインでは難しいところでした)。
プラズマ・核融合学会はまだ飲食を伴うイベント再開まではいきませんが、同学会名物のサッカー大会再開がありました。ちょうどワールドカップの代表のドイツ戦直前で、主催者も「45分ハーフ(90分)、コート全面、皆さんガチでやってください」となかなかの無茶ぶり(注:フットサルではなくて、大人用サッカーコートの全面!)。普段研究室生活中心の運動不足でなまった体に鞭打って、若い学生から60代の大御所先生もまで入り混じって元気に走り回りました。参加者約30名ということで、15名ずつのチームなので交代は少ししかできず、「え、うそでしょ?」なんて言いながら走り回り、「来年に向けてちゃんと運動しよう…」と反省した人は数知れず…。誰よりも一番走ったのは、以前斎藤研にいらっしゃった剣持先生で、NIFS雑用で審判担当になってしまったので90分交代無しの走りっぱなしでした…本当にお疲れさまでした。

ちょうどタイムリーにワールドカップも始まってドイツ・スペイン撃破と続き、ちょうど90分ハーフで自分達でプレーした時の現状を実感してしまったこともあり、活躍されている選手の皆さんは本当にすごいなぁと実感しながらテレビにくぎ付けの今日この頃です。本blog更新は次戦後かもしれませんが、活躍に勇気をもらいながら、この後の各々の追い込みシーズンも頑張っていきましょう!

先端エネルギー工学専攻HPの管理者

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