齋藤 晴彦 准教授の着任

齋藤 晴彦 准教授の着任

2018年10月1日付にて,齋藤 晴彦 准教授(基幹講座,プラズマ理工学講座)が先端エネルギー工学専攻に着任いたしました.研究室への配属は平成32年度入試(平成31年夏実施)より開始されます.

 教員/研究室の紹介:
プラズマ理工学の実験研究を実施しています.円環コイルの作り出すダイポール磁場が,荷電粒子の優れた閉じ込め配位である事は,惑星磁気圏における観測や実験室研究で実証されてきました.これを核融合や,また反物質や各種イオン等の荷電粒子トラップとしての用途に活用する事は,自然界の性質に沿ったアイデアと言えます.一見簡単に見えるダイポール磁場中の荷電粒子の運動は,断熱不変量の非保存化やカオスの効果等により,単一粒子の軌道ですら決して単純ではありません.多数の粒子群がプラズマとして示す集団現象はさらに複雑で,自発的な構造形成や粒子加速等の興味深い挙動が観測されます.超伝導磁気浮上コイルを持つ磁気圏型配位RT-1を中心実験装置として,プラズマ現象の普遍的な理解を深化し,先進核融合に適した高性能プラズマや,陽電子等の新しい荷電粒子トラップの実現を目指す研究を進めます.

教員経歴:
2000年に京都大学理学部卒業,2005年に東京大学新領域創成科学研究科先端エネルギー工学専攻博士課程修了.大学院では,内部導体装置Proto-RTにおいて,流れを持つプラズマや純電子プラズマの実験研究に取り組む.2005年より理化学研究所山崎原子物理研究室の基礎科学特別研究員として,反水素合成を目指すCERNのASACUSA実験に参加し,カスプ磁場中の非中性プラズマ高密度化の研究に従事.2006年に東京大学助手(2007年より助教)に着任し,磁気圏型装置RT-1において高温プラズマ及び非中性プラズマ,陽電子のカオス軌道の研究を行う.2013年にマックスプランク・プラズマ物理研究所(ドイツ)のグループリーダーに着任し,ミュンヘン工科大学の陽電子源NEPOMUCを用いて,ダイポール磁場による電子陽電子プラズマの実現を目指す研究に従事.2018年10月に東京大学准教授(現職)に着任.

 

先端エネルギー工学専攻HPの管理者

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