EVS31&EVTeC2018@神戸(堀・藤本研究室)

EVS31&EVTeC2018@神戸(堀・藤本研究室)

堀・藤本研究室(https://sites.google.com/edu.k.u-tokyo.ac.jp/hflab)の畑です。今回は9/30~10/3に開催された国際会議EVS31@神戸について書いてみます。

実はこの会議,なんと堀教授が世界電動車両協会(WEVA)の会長として,藤本准教授が論文委員会の委員長として会議運営に参画しています。普段の研究室発表会などで気軽に議論していますが,やはり先生方のすごさを感じますね。
EVSという会議は1969年に第1回を開催してから,今年で31回目ということになります。これまでに日本ではEVS13@大阪,EVS22@横浜で実施してきました。アジア・北米・欧州の電動車両協会が輪番で回しながら,アジアでは日本・中国・韓国で開催を回しているため,次に日本にやってくるのは9年後あるいはそれ以降となります。

今回のEVS31では,堀教授らが立ち上げた国際会議EVTeC2018と合同で開催し,会議のアカデミックレベルを大幅に向上させました。論文投稿数は447件に達し,採択論文数は317件,採択率は70%程度とこれまでのEVSとは比べ物にならないほど,質の高い論文が多く集まりました。また,これまでの会議では口頭発表の件数が少なかったのですが,EVS31&EVTeC2018では200件以上の論文を口頭発表に割り当てるなど,発表者の希望に応える形でアカデミック会議らしいセッション構成を実現しました。
基調講演では各社の副社長や常務理事クラスのVIPなどを迎え,パネルセッションでは経済産業省や国土交通省,自動車や通信などの専門家を交えて政策や将来技術に関する議論が白熱しました。電気自動車が作り上げるスマート社会に向けたコネクテッド技術・エネルギー供給・将来イメージなど,未来を見据えた活発な議論はこれから創り上げる新たなモビリティの可能性を感じさせました。

会議参加者および展示会・試乗会参加者はいずれも1000人をはるかに超え(それぞれ約1300人と約1500人),各セッションでは熱い議論を繰り広げていました。展示会では企業展示以外にも大学展示を行っており,私たち堀・藤本研究室からも第2世代ワイヤレスインホイールモータ(https://www.youtube.com/watch?time_continue=3&v=dFlT7sGmoik)を搭載した実験車両を展示し,多くの参加者と交流しました。試乗会では予約が殺到してしまい,なかなか順番が回ってこないという声が聞こえてきて,大変な賑わいとなっていました。

台風24号の到来から始まったEVS31&EVTeC2018ですが,会議自体は大成功だったのではないでしょうか(少なくとも,参加した私から見て素晴らしい会議でした)。9/30は台風直撃のため,全てのセッションが中止,会議参加者も現地入りが遅れてしまうなど,多くの災難がありましたが,いち早く緊急セッション(台風セッション!?)を立ち上げるなど,日本で開催される会議ならではのきめ細やかな対応が各所で見られ,日本人として大変誇らしい会議でした。

次回の開催はEVS32@リヨン,フランス(2019/5/19~22)です。自動車分野では電動化の流れから電気自動車への移り変わりが活発化していて,日本だけでなく欧州や中国など世界各国でしのぎを削っています。ここで簡単にゲームチェンジされないよう,日々の研究や議論に没頭し,これらの成果を発信してきたいと思います。

先端エネルギー工学専攻HPの管理者

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